なぜ人にとって「居場所」が必要なのか?

さる1月26日、のばす会主催によるトークセッション『居場所でパワーアップしよう』が開催されました。「居場所」について、皆さんも色々なことを考えたのではないでしょうか?

私たちは赤ちゃんの時は、基本的には何かをしなくても周囲が満たしてくれる環境にあります。それが大人になっていくと、自分や周囲を満たすために何かをしなければいけなくなります。つまり、乳幼児期は、「いる」だけで周囲の大人によって満たされているわけですが、大人になっていくにつれて自分で「行動する」ことが必要になっていきます。これがいわゆる成長、自立・自律なわけです。そのため、私たちは、ただ「いる」だけでいることを軽視しがちで、何かを「する」ことばかりに目がいきがちです。このような認識が我々の潜在意識にはあるでしょう。無理もありません。例えば仕事等、何かを「する」ことで、私たちは何らかの対価を得て生きているわけですから。だから、ただ「いる」だけで何もしていないと「怠けだ!」と批判するのです。しかし、大人になったからと言って、乳幼児期のように「いる」だけで満たされる空間が必要なくなるのでしょうか?人は、自分の信頼できる人や場所、趣味など、様々なものと繋がっていて、自分なりの安心できる空間をもっています。つまり、居場所とは、ただ「いる」だけが許容され、何かを「する」ことが要求・強制される場ではないということです。その「いる」だけが許容されて自分の存在が認められることで、人は初めて「何かをしよう」という意欲がほんのり湧いてくるのでしょう。大人になったから必要なくなるのではなく、大人になってもそのようなものに支えられながら生きています。大人でも「自分はここにいてもいい」と思える配慮を周りがしてくれると、やはり仕事のやる気が出るものです。そして、そのような配慮は空気のようで見えないものです。のばす会が大切にしているのも、このような「いるだけでもいい」という体験なのだと思います。皆さんにとって、そのように思える場を是非大切にしてみてください。

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