「新型コロナウイルス」について思うこと

                                                 臨床心理士 米村 高穂

 半田市においても感染者が発生し、皆様の生活はいかがでしょうか。東日本大震災以来の国難とされ、私たちの日常に大きな影響を与えています。皆様が健康に過ごされ、1日も早く終息することを切に願っております。こうした大変な状況の中、私は新型コロナウイルスが私たちの心にどのような影響を与えているのか、ふと考えていました。

ウイルスという見えない敵を相手にし、ゴールが見えない状況に私たちは不安、焦り等、様々な感情を掻き立てられています。マスクをせず咳をしていたり、感染が確認された地域へ勤務している方に対して偏見の目を向けてしまうという話も聞かれます。こうした生身の感情を向けられ、戸惑い傷ついた方もおられます。

しかし、このような困難な状況だからこそ気づくこともあります。私の場合、家族・カウンセリングでお会いしている方・恩師・友達・仲間を「感染させてはいけない」という思いを持ちました。また、そのような気遣いをして頂くこともありました。妙な言い方かもしれませんが、普段は意識しなかった人との「繋がり」を感じたのです。困難な状況に直面したからこそ、普段は言葉にしない相手への思いが深層から表層に浮かび上がってきたのではないでしょうか。それがこうした困難の中にある“光”のような気がします。困難な状況にあるからと言って“影”ばかりではないと改めて思いました。とはいえ、こうした特別な状況で、日々の活動が忘れられがち(?)になっていないかも気になります。やはり目の前の人や日々の活動1つ1つ大切にしたいですね。

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