平成29年度のばす会文化祭”今だから話せる第4弾”

平成30年1月20日(土)13:30から15:00まで公開で行われました。オープニングではハートルームや寺子屋の子どもたちの歌や全員合唱で幕を開けました。ダンスの発表では今まで練習した成果を3曲披露しました。生活体験発表”今だから話せる第4弾”では2人の卒業生が発表してくれました。いい内容ですので本人の許可を取って掲載します。

①のばす会卒業生

僕が学校に行けなくなったのは、中学二年生からです。今、思い返してもどうしてかは分からないのですが、その時から人が苦手になって、三年生からは一度も学校に行けなくて卒業してしまいました。

一昨年の秋ごろ、のばす会を訪ねました。外出することが難しかった僕が、のばす会に来ようと思ったのは、一つは外に出なくなってから四年間立ったこと、二つは自分の将来を考えるようになったこと、三つは人見知りのほうも少し落ち着いてきたからです。それから中学の時に、学校の先生にのばす会というところがあるよと教えてもらったことを思い出し、見学しに来ました。

一月から、三か月間、朝始まりから終わりまでのばす会に来て勉強し、家でも勉強しました。合格するとは思いませんでしたが、昼間定時制に合格しました。

今、二十歳ですがもうすぐ一年間が終わりそうです。のばす会では春・夏・冬の寺子屋などのお手伝いをしました。小さい子と楽しく遊びました。将来の夢は、まだわからないけど、自分のやれることをやりたいと思います。

②のばす会卒業生

今日は、私がのばす会と関わるようになってから、今に至るまでの経緯や、今どういう生活を送っているかなどを話させていただきたいと思います。この私の話を聞いてもらって、こういう生き方とか考え方もあるんだなぁと、みなさんに少しでも知っていただけたらなと思っています。

まず、私は去年のばす会を卒業して、今は昼間定時制の高校に通っている高校1年生です。小学6年生の時に不登校になって、中学からは頑張ろう!と意気込んでいたにも関わらず、結局行くことはできませんでした。家族からの目もその頃は厳しいものがあり、たくさん怒られたしたくさん泣きました。

でも、友達の紹介でこののばす会というフリースクールの存在を知り、通うことになりました。でも、私はのばす会にもあまり安定して通うことができず、自分の気持ちの調子がいい時は続けてくることができたけど、ダメな時は全く来ることができなくて、昼夜逆転していたりと、とても不安定な生活を送っていました。けれど、こんな私でも、普通の高校に行って普通の人生を歩みたい!という気持ちはあり、でも全日制の高校に行くのは学力とか登校日数とか色々な問題があって諦めて、“昼間定時制”という制度の高校なら、制服もあるし毎日学校があるし、全日制に近いけれど私でもはいれる可能性がある!という事で、その高校を目指すことにしました。

でも、安定してのばす会に通うことができていなかった私は、もちろん勉強もあまり熱心にする事ができませんでした。少しは勉強していたけど、面接と作文頑張ろう!という方向で頑張ることにして、ちょこちょこ来ては、過去問をといたり面接の指導をしてもらったりして、受験し、見事合格という事になりました。なれない早起きや、なれない学校という場にすごくプレッシャーもありましたが、なんとか、1年生を無事終え、2年生にあがる事ができるのは、もちろん色々な方の支援もありますが、なにより家族のサポートがあったからだと思っています。

不登校になった最初の頃は、家にいたくなくて、家に居場所がなくて、もう死にたいなぁとか思うくらい、孤独を感じていたけれど、だんだんと家族も理解をしてくれて、特に母はのばす会への送り迎えをしてくれたり、カウンセリングが必要なら、と病院を探してくれたり、全面的にサポートしてくれていました。人間ですから、時々ぶつかる事はあったし、今もあるっちゃあるんですけど、家族みんなでいま仲良く暮らすことができているのはみんなが最初は理解できなかった事でも理解しようとしてくれて、最終的には私の状態を飲み込んでくれたからです。今この場にはいないんですが、ありがとうと伝えたいなと思っています。

高校生活は、すごく楽しいこともあればすごく嫌なこともあります。その嫌な事に押しつぶされて、もうだめだ~となってしまう時もありますが、それでもせっかく、頑張って掴んだこの高校生活を無駄にはしないという気持ちで、踏ん張って通っています。挫折してばかりだし、理想とは程遠い現実に直面してつらい思いをする事もたくさんあります。でも、しんどい時は休むけど、頑張れる時はできる限り頑張って、家族からのサポートを受けながら、日々頑張っていたら、もうすぐのばす会を卒業して1年がたつ頃でした。

まだ、これからの進路や、学びたい事は全然決まっていないけれど、今の自分は、のばす会のスタッフのみなさんや、家族が応援してくれて協力してくれた事、そして自分自身が頑張ったからこの地にこうして立てているんだと思っています。本当にありがとうございます。

この文化祭の場で、話をしませんかというお話をいただいたとき、このだめだめな自分に何が伝えられるんだろう?とすごく思いました。でも、何も深いことは言えないけど、こういう生き方もあるんだなぁ、と知っていただいて、こういう人もいるんだからきっと自分も大丈夫!だとか、少しでも世界を広げてもらえていたら、いいなあって思います。

上手くまとめられなくて聞きづらかったかもしれませんが、聞いていただいてありがとうございました。以上です。

 

 

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